さが藻類バイオマス協議会は11月27日、佐賀市清掃工場で、藻類産業セミナーを開きました。藻類産業の市場調査の結果を会員企業にフィードバックすることを目的にしたセミナーで、会員企業と佐賀大学の研究者ら計13人が参加。国内藻類事業者の事例・訪問調査を行った日本エヌ・ユー・エス株式会社の谿拓志さんが、「新規・既存事業を活かした藻類産業セミナー~藻類事業者の事例・訪問調査を通じて~」のテーマで、藻類を活用した高付加価値物質生産の動向や事業化に向けたプロジェクトの組み方などについて話しました。
谿さんは、藻類が化粧品や機能性食品、燃料などさまざまな分野の製品に活用され、国内でも多くの企業が藻類関連の事業化に乗り出していることを示し、藻類関連事業のプロジェクトが国内外ともに燃料関連から美容・健康分野の高付加価値品に移行する傾向にあることを紹介しました。
その上で、国内企業の事例を挙げながら「藻類製品開発は、育種・培養、乾燥・抽出、製品開発・製造、販売という段階があるが、自社ですべて取り組む必要はなく、どの企業も国内外の他社と連携してビジネスを行っている」と指摘。「佐賀市でプロジェクトを組む場合も、それぞれの段階で技術やノウハウを持つ企業と連携して取り組むことが望ましい」とアドバイスしました。
(2019年12月4日掲載)