九州経済産業局環境エネルギー産業セミナーで　　　　佐賀市、さが藻類バイオマス協議会が取組紹介

　九州経済産業局の令和５年度環境エネルギー産業ビジネスセミナーが１月25日、「生物資源活用によるサーキュラーエコノミー社会の実現と新事業創出」をテーマにオンライン配信で行われ、佐賀市と（一社）さが藻類バイオマス協議会、同会員の㈱ガルデリアが講演を行いました。

　佐賀市からはバイオマス産業推進課藻類産業推進室の前田修二室長が登壇。「佐賀市が目指す持続可能な脱炭素・資源循環のまちづくり」の演題で、清掃工場の二酸化炭素を分離回収し藻類培養や農業に活用、企業誘致につなげていることなどを説明しました。藻類産業については「環境と経済を両立する素材。成長、成熟させて佐賀市を藻類産業の集積地にしたい」と述べました。

　協議会からは、佐賀大学リージョナル・イノベーションセンターの出村幹英特任准教授と中溝康介コーディネーターが出席しました。出村特任准教授は、タンパク質をはじめさまざまな有用成分を持つ藻類の資源としての価値を解説、「バイオマスとしてはまだ開発途上にあるだけにビジネスチャンスがある」と話しました。中溝コーディネーターは、藻類ビジネスについての情報発信やビジネスマッチングなどの協議会の活動を説明、会員企業の連携で藻類を活用したいろいろな商品が生まれていることを紹介しました。

　㈱ガルデリア事業開発部の竹村匡弘リーダーは「微細藻類Galdieriaの活用による貴金属回収システムの構築」の演題で講演。細胞壁への貴金属吸着などのガルディエリアが持つ機能と同社の培養技術を紹介し、同社が都市鉱山からの貴金属回収などの社会課題の解決を目指していることを示しました。

　講演の資料の一部は、九州経済産業局のホームページで公開されています。

令和5年度環境・エネルギー産業ビジネスセミナー～生物資源活用によるサーキュラーエコノミー社会の実現と新事業創出～を開催しました （METI/経済産業省）

（C）一般社団法人さが藻類バイオマス協議会事務局