微細藻類培養とアクアポニックスを組み合わせた環境保全型農業の実証実験を行っている㈱熊谷組は5月29日から、佐賀市の「ゆめタウン佐賀」で、アクアポニックスラボで養殖したトラウトサーモン「SAGAアクポニサーモン」の試験販売を始めました。
熊谷組は、魚と野菜を同一システム内で水を循環させて同時に養殖・栽培する次世代循環型農業アクアポニックスと、自社で発見した独自株を用いた微細藻類培養を組み合わせた環境保全型ハイブリット農業事業への参画を目指し、(一社)さが藻類バイオマス協議会と佐賀市GX推進課とともに2024年5月から佐賀市高木瀬町のアクアポニックスラボで、微細藻類培養・アクアポニックス生産技術に関する実証実験を行ってきました。トラウトサーモンは、このラボで天然地下水を利用して養殖したもので、今後の事業化に向けた課題を検証するために試験販売を始めました。
5月29日から6月1日までの4日間は、産学連携により同ラボで水耕栽培実習を行っている高志館高校の生徒も販売に協力。買い物客にアクアポニックスや実証実験について説明し、トラウトサーモンをPRしました。初日に一番乗りで購入した佐賀市の女性は「以前から、佐賀市の二酸化炭素利活用や、化粧品やサプリメントに活用されている藻類培養に関心があったので、佐賀市の公式SNSなどでサーモンが販売されると知って、すぐに買いに来ました。お刺身などで味わいたい」と話していました。
熊谷組は、試験販売第1弾では約1,000 尾を出荷予定で、2025年6~7月頃には佐賀市のふるさと納税返礼品として約500 尾を加工商品の形で提供する予定です。