佐賀市清掃工場由来の二酸化炭素(CO2)と熱を活用した、資源循環型のミニトマト栽培を計画する橋本農園(橋本佳季社長)の落成式が11月4日、清掃工場そばの同農園で開かれました。ミニトマトの生育に必要な環境条件をコンピューターで統合的に管理する最先端の技術を用いた、大規模・高収量の栽培を目指します。
同農園は約2・2ヘクタールの敷地に約1・4ヘクタールのハウス(栽培面積約1・2ヘクタール)を設置。コンピューターと各種センサーを用いて光や温度、CO2などを総合的に調整し、光合成を最大化させる栽培管理によって、佐賀県平均の約5倍にあたる10アールあたり30トンの収量を上げる目標を掲げています。
落成式で橋本社長は「国際情勢の悪化でエネルギー価格が高騰するなど施設園芸が厳しい状況に置かれる中、本農園のように循環型資源を活用する農業経営は今後の日本農業で重要な取り組みになると感じています」とあいさつ。坂井英隆・佐賀市長は「佐賀市は昨年、グリーン化推進戦略を策定し、清掃工場周辺をグリーンアグリバレーと位置付けてスマート農業を推進している。先進的な環境制御システムを用いるこの農園が、全国に誇るモデル的な取り組みとなってほしい」と期待を述べました。

